2008年12月05日

科学的リテラシーに関する調査結果(その1) - PISA 2006 Executive Summary 日本語訳&要約

弊社が行っている教育像の探求の一活動として、世界的に注目を集めているPISA2006年度の結果(PISA 2006 results- Executive summary)を日本語訳し、要約しました。
今回は、Exective Summaryの3〜30ページまでの科学的リテラシーに関する調査の結果について見ていきます。

PISAとは

PISA(Programme for International Student Assessment)とは、15歳の学生の知識と能力を測るため、経済協力開発機構(OECD)によって3年毎に行われる国際学習到達度調査です。PISAはOECD加盟国ごとの国際比較を通して、国際的教育知識の推進を行っています。

2006年度は56カ国から40万以上の生徒が参加し、世界の90%の経済を占めたことになりました。PISAの問題には、科学、読解力、数学が含まれており、2006年度は科学リテラシーに関しての調査が重点的に行われました。

科学的リテラシー

今、科学の知識はこれまでにない注目を集めています。それは科学は人々の生活と関係しており、科学を理解することで人々の目標達成へと結び付けることができるからです。

PISA2006_science_literacy.gif

PISA2006の結果を見てみると、フィンランドにおける科学の成績は平均563点であり56カ国中1位となりました。一方、日本においては平均531点であり56カ国中5位でした。

このPISAの点数は、世界の平均を500点として算出されており、日本は平均点を上回っていますが、PISA2000で2位、PISA2003で1位だったということを考慮すると、科学の能力低下が懸念されます。

なお科学的リテラシーの場合、数学や読解力と違って性別による大きな点数の違いはありませんでしたが、女性は科学的根拠を認識するのが得意なのに対し、男性は科学現象を説明するのが得意という差異が見られました。

(その2)に続く

(written by Sukekawa)
posted by ideamix at 18:53| 教育像の探求 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月04日

ケータイリテラシー教材『おサイフケータイ(改訂版)』の模擬授業を行いました。

ケータイリテラシー教材の開発事業の一環として、本日はおサイフケータイ(改訂版)を用いて模擬授業を行いました。

このおサイフケータイの教材の目標は、「おサイフケータイの使い方と機能を知り、メリットやデメリットについて考えてみる」です。

現在、おサイフケータイの機能がついた携帯電話端末は増えているものの、おサイフケータイの利用者数が伸び悩んでいるという背景があります。

あるおサイフケータイに関する調査によると、おサイフケータイの利用率は22.3%ですが、「おサイフケータイの利用者はおサイフケータイに満足しているかどうか」という問いに対して、6割以上の利用者が満足していると回答したのです。
引用元:楽天リサーチ株式会社 電子マネーに関する調査より

利用者は満足しているのに、利用している人が少ないという現状なので、もっとおサイフケータイのことについて知ってもらいたいという思いで、改定作業を行い、改訂作業自体も順調に進みました。

教材の改定を一通り終えたので、次は今回行った模擬授業です。

やはり、教材は実際に使ってみないと生徒や教師の視点から教材を見直すことは難しいものです。そのため、インターン生の私たち2人で改定した教材を、Mくんに先生役として模擬授業を行ってもらいました。

生徒は私たちを含め4人です。
seito03.jpg

先生の足の開き具合から、熱血な指導ぶりが伝わってきます!!
sensei04.jpg

教材改定中には気づかなかった、思わず笑ってしまうような誤字脱字も見つかり、終始楽しい授業でした。(笑

ほぼ2時間に渡る2コマ分の授業を終えた末、先生役、生徒役で教材について、直したほうが良い点などの意見を交換し合いました。模擬授業後は、その反省点を基に修正を加えて教材改定はひと段落です。

感想

教材改定や模擬授業は、物事を客観的にとらえることや使う人の身になって論理的に考える思考を養うことができるので、インターン生の私にとって、大変役に立ち、自分の中で成長を感じました。

おサイフケータイの教材改定に関わり、おサイフケータイについて詳しくなることができたので、この機会にわたしもおサイフケータイユーザーになりました。

実際に使ってみると、やはり財布を出さずにすぐ支払いができるという点やポイントが貯まるという点で便利で、利用に満足しています。

おサイフケータイを利用できる場所がまだ少ないというのが難点ですが、面倒な支払い作業を簡単にしてくれるおサイフケータイはこれからもっと普及していくことでしょう。

(written by Sukekawa)
posted by ideamix at 20:58| 教材開発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月06日

ケータイリテラシー教材改定

弊社では、ケータイリテラシーの教材開発事業に取り組んでいますが、現在はこれまでに作成した教材のたたき台を実際の教育現場で使用できるように教材改定を行なっています。

インターン生として入社して、この教材改定を始めてから1ヶ月が経ちました。
ケータイのマナーに関する単元の改定作業が終了したので、教材改定前後のイメージと、教材改定までの流れを紹介します。

教材改定前後のイメージ


改定前改定後
ブログ_教材改定_画像1_081006.jpgブログ_教材改定_画像2_081006.jpg


教材改定までの流れ

教材改定は単元ごとに次のような流れで進めていきます。

・過去の模擬授業の動画をチェック
 過去の模擬授業の動画をチェックするところから始めます。
 教材の中からわからない単語や難しい仕組み等、不明点をピックアップして解決します。

・内容の理解度をチェック
 社長に単元の目標と全体の流れを説明し、内容を理解できているかチェックしていただきます。

・模擬授業の準備
 指導案、時間配分、板書内容をイメージします。
 質問されそうな単語の意味も調べておきます。

・模擬授業
 模擬授業を行ない、教材の使用感を確かめます。

・フィードバック
 授業を受けた感想、教材に対する意見等を話し合います。
 それを元に改善点リストを作成します。

・教材改定作業
 中学生や高校生が理解しやすいような説明、課題にします。
 教師が授業をしやすいような解説にします。
 見やすいようにイラストを入れたり、書式を整えたりします。

以上が教材改定までの流れです。

感想

さて、1つの単元の改定作業を終えて、感じたことをお話ししたいと思います。

印象に残っているのは模擬授業です。
生徒役の人が恒例の人格分裂をして授業は行なわれました。
今回、初めて授業をする側になってみて、すごく個性的な性格の生徒に笑ってしまい、授業が中断しそうになりました(笑)

そんな楽しい模擬授業とは反対に、フィードバックではかなり真剣に話し合いました。
そして、フィードバック内容を元に、イラストを加えたり、難しい内容は会話文にしたり、説得力があるようにリサーチ結果を探したり、理解度を上げるための○×問題を作ったり・・・

やってみて感じたことは、教材改定に正解はない、ゆえに終わりがない、ということです。

ほしいデータが見つからないとき、どこで探すのを諦めて改定作業の方向性を変更するか。
リサーチ力が未熟で、諦めの悪い私は、非常に多くの時間を費やしてしまいました。
こうして、予定していた作業時間は大幅にオーバーしました。
苦戦はしましたが、それでも、1つ目が完成して一安心です。

今後も、細かくやる部分と大まかでいい部分のバランスを考えながら、教材改定に奮闘したいと思います。

(Written by Kuji Marie)
posted by ideamix at 15:40| 教材開発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月28日

ケータイリテラシー授業@和田中学校(2〜3時間目)

1時間目はこちら

2時間目「個人情報を守ろう」
2jikanme.jpg

そろそろ授業に慣れてきたところで、重要な個人情報のお話です。

個人情報という言葉はほとんどの生徒さんが知っていました。では具体例を挙げてみようということで、一人の個性豊かな和田中のボランティアさんに前に出てきてもらい、その人に関する個人情報を考えてもらいました。

出身地、年齢、性別、よく行くお店・・・たくさん挙がりました。今度はそれらの情報をもとに生徒さんが探偵になってその先生を探すことに。

そしてグループごとに捜索方法をまとめて発表してもらいました。これまた、どのグループも個性を発揮してユニークな捜索方法を提案してくれました。

こうして個人情報とは何かを学んだあと、次に考えたのは個人情報を提供することの危険性です。様々なケースを想定し、どのようにすれば安全なのかを考えられたと思います。

生徒さんが積極的に発言していたのが印象的でした。


3時間目「携帯電話と上手に付き合おう」
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この単元では、ケータイと心の関係という視点から、自分とケータイの関係を見直して、ケータイと上手に付き合うためにはどうすればいいかを考えました。要は、ケータイに振り回されないようにしよう!ということです。

3時間目でだんだん疲れてきているであろう時間帯にもかかわらず、グループでの話し合いはどんどんレベルアップしました。

例えば、ケータイを持つことのよい点、悪い点の発表では「ケータイを持つと人間の基礎能力が低下してしまう」といった意見が中学1年の男子から挙がりました。他にも本当に中学生なのか?!と疑うほどの素晴らしい意見ばかりでした。

そして、中高生にとってトラブルの原因となりやすいメールの返信について考えました。

メールの返信は何分以内にするのがマナーなのか。今ケータイを持っていない生徒さんも、持っていると仮定して考えてもらいました。

生徒さんの答えは様々。そう、それでいいのです。メールの返信は、ごはんやお風呂、それから寝る時間といった普段の生活に影響するほど無理はしなくていいわけです。

そして「そもそもメールとはどんな風に使うものなのか」を説明しました。まだ実体験としてはわからなくても、みんな何かしらを掴んでもらえたと思います。これからも携帯電話と上手に付き合おう!


最後に

というわけで、この日の授業はおしまいです。みんな最後まで一生懸命参加してくれて、充実した授業となりました。これも学生ボランティアさんや保護者の方の協力があってこそ、だと思います。

生徒さんにとって、今回の特別授業が“ケータイについて考えるきっかけ”になっていただければ幸いです。私たちもこの授業を振り返って今後の教材開発に活かしたいと思います。

本当にありがとうございました!!
(written by Kuji Marie)

【関連記事】和田中の取り組みに関しては下記記事もご参照ください。

『校長先生になろう!』その1・2
http://blog.idea-lab.net/article/94117704.html
http://blog.idea-lab.net/article/94118753.html

杉並区立和田中学校「よのなか科NEXT」見学 その1・2
http://blog.idea-lab.net/article/95500566.html
http://blog.idea-lab.net/article/95500764.html

New Education Expo 2008 地域の教育力の再生の巻
http://blog.idea-lab.net/article/100229567.html
posted by ideamix at 10:59| 教材開発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ケータイリテラシー授業@和田中学校(1時間目)

8月25日。
杉並区の和田中学校において、アイディアラボで現在制作中のケータイリテラシー教材を使った授業をおこなってきました。

この授業は和田中学校の地域本部が主催する『サマスぺ』のなかの1つの授業であり正規の授業というわけではないので、生徒さんの参加も自由という形式のものです。要するに夏期特別講座ですね。

夏休み中にもかかわらず、10人以上の生徒さんに参加していただきました。授業のテーマはケータイにまつわるお話。今日はその授業内容を紹介したいと思います。

1時間目「1円ケータイの謎にせまる」
1jikanme.jpg
自己紹介をしたら、いよいよ授業開始です。

なぜ高機能のケータイ端末が1円で販売できるのか。

その謎を解明すべく、まずはケータイにかかわっている人たちの役割を学んでもらいました。役割を理解してもらうために、生徒さんに前に出てきてもらって、
  • 携帯電話メーカー
  • 通信事業者
  • 販売代理店
  • 消費者
の4役を演じてもらいました。

この4者の間で、お金とケータイ端末をやり取りしてもらい、どのようにしてケータイ端末が消費者の手に届くかを理解してもらいます。このやり取りをわかりやすくするためにかわいいお札も作りました。
osatu.jpg

まずは通信事業者が携帯電話メーカーからケータイを○○円で買って、つぎにそれを販売代理店が○○円で買って、最後は消費者の手に届く・・・。

こうすることでケータイとお金の流れをイメージしてもらえたと思います。実際、生徒さんたちは「ボクは○○円儲けた!」とか、「うちは損した!」と言って盛り上がっていました。

さて、1円で販売するときに発生する損失分をどのように補うのか。これが今回のポイントです。少し難しい内容でしたが、みんな一生懸命考えてくれました。

結論としては、1円ケータイの謎を解く鍵は「販売奨励金」にあり!です。

販売奨励金があるか否かによって、ケータイ端末の値段や月々の基本使用料が異なるということも知ってもらえたので、生徒さんが今度ケータイを買うときの参考にしてくれるといいなぁと思いました。

2時間目に続く

(written by Kuji Marie)
posted by ideamix at 10:41| 教材開発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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