2009年10月06日

『池上彰のメディア・リテラシー入門』


池上彰のメディア・リテラシー入門

池上彰のメディア・リテラシー入門

  • 作者: 池上 彰
  • 出版社/メーカー: オクムラ書店
  • 発売日: 2008/02
  • メディア: 単行本





 今回は『池上彰のメディア・リテラシー入門』を取り上げます。著者の池上彰さんといえば、いわずと知れたNHKの「週刊子供ニュース」のお父さん役の人です。僕も昔はよく見ていました。図やおもちゃみたいな模型を用いながら、やさしい言葉で解説してくれるので、小中の僕でもとても楽しく時事問題を勉強することができました。その解説は大人にも定評があるようです。

 本書では、NHKで働いていた経験と記者としての豊富な知識をもとに、テレビや新聞といったメディアの流す情報を鵜呑みにしないためのメディアリテラシーの話から、業界の裏話まで、中高生でもわかるような平易な言葉で解説してくれています。メディアとしてテレビ、新聞、インターネットなどが取り上げられていました。中でも僕にとっては広告代理店やPR会社の存在を認識できたことが新鮮で、さすがだなぁと思いました。

 ブームや話題になっている出来事には必ずその仕掛け人(それが広告代理店やPR会社ですね)がいて、ブームの火付け役をしていることを知ると、流行に対してまた違った見方ができるようになりますよね。たしかに、商品、グルメや企業がコマーシャルで取り上げられるとCMなんだから良く言っているに決まっていると思ってしまいますが、PR会社がやるようにテレビ番組なんかで取り上げられると、そのまま信じ込んでしまうような気がします。第三者が言っていることだから、客観的で信用が置けるだろうと思っちゃうんですね。本書内では、これ以外にもPR会社が社会のいろいろな見えないところで活躍している様子が明かされています。

 メディアリテラシーを考えるにあたって、本書で貫かれている姿勢は次の二つにあるように感じました。

・すべては編集されており、制作者側の意図がある。このことを踏まえてメディアに接する。
・自分の思い込みを捨てて、視野を広く持って話題の裏側を読もう。

 一つ目に関して、テレビ局業界の視聴率競争が槍玉に挙げられていました。テレビ局がみんなに見てもらえるように頑張って、より品質の高い番組作りに励むのは結構なことですが、視聴率稼ぎに没頭しすぎて、本当に伝えるべきことが伝えられなくなっているんじゃないかと、思うときも多々あります。視聴率とメディアとしての意義…常に対立するというわけではありませんが、このどちらかをとらなきゃならないといった場面でのメディアのディレンマを改めて感じました。

 二つ目に関して、海外報道によって私たちが、海外に対する思い込みを持っている、といった内容が新鮮でした。確かに、中東やイランなんていうと少しいかがわしそうな地域に思えますが、そこにも私たちと同じ人間が住み、生活を営んでいるんですから、外国人が行けばテロに遭うとか、厳格なイスラーム教国で油断すると牢獄行き、とかいうのは過度な思い込みなのかもしれませんね。ニュースを見ているとイランや中国の人なんかは私たちとはまったく違った価値観や思考回路で生きているような報道がしばしば見られます。確かにそうした面もありますが、もう少し彼らに対して親しみの持てるような報道もできるはずです。そうした報道もあればもう少し国際社会を客観的に見られるようになると思います。

 本書はテレビや新聞にだまされないために知っておくべきことを裏話などを通して、幅広く紹介していますが、最終的には新聞を読む(さらに言うといろいろな新聞社の新聞を読み比べする)ことを勧めています。恐らく、それは広い意味で「知識をつけろ」っていうことなんだと思います。情報なんて全て疑ってかかるときりがありません。結局は、自分の頭の中に、自分はこうだと思える、知識に裏付けられた引き出しをより多くもつことが情報を見極める上では一番重要なのです。目下、僕はスタッフとして「情報リテラシー」をつけるための教材作りを進めていますが、こう考えると情報を鵜呑みにするなとか、こういう情報には気をつけろとかも大事ですが、結局は「情報リテラシー」をつけるために一番大事なのは「知識をつけろ」ってことなんですよね。勉強して、知識をつけるとおのずとこの人の言っていることはどうなの?とかこの人の言っていることのほうが共感できるとかって感じられるようになると思います。つまるところは、これが情報リテラシーなんじゃないでしょうか。こんな当たり前の結論に行き着いてしまう次第なのでした。

(written by masuda)
posted by ideamix at 17:46| 教材開発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月04日

ケータイリテラシー教材『おサイフケータイ(改訂版)』の模擬授業を行いました。

ケータイリテラシー教材の開発事業の一環として、本日はおサイフケータイ(改訂版)を用いて模擬授業を行いました。

このおサイフケータイの教材の目標は、「おサイフケータイの使い方と機能を知り、メリットやデメリットについて考えてみる」です。

現在、おサイフケータイの機能がついた携帯電話端末は増えているものの、おサイフケータイの利用者数が伸び悩んでいるという背景があります。

あるおサイフケータイに関する調査によると、おサイフケータイの利用率は22.3%ですが、「おサイフケータイの利用者はおサイフケータイに満足しているかどうか」という問いに対して、6割以上の利用者が満足していると回答したのです。
引用元:楽天リサーチ株式会社 電子マネーに関する調査より

利用者は満足しているのに、利用している人が少ないという現状なので、もっとおサイフケータイのことについて知ってもらいたいという思いで、改定作業を行い、改訂作業自体も順調に進みました。

教材の改定を一通り終えたので、次は今回行った模擬授業です。

やはり、教材は実際に使ってみないと生徒や教師の視点から教材を見直すことは難しいものです。そのため、インターン生の私たち2人で改定した教材を、Mくんに先生役として模擬授業を行ってもらいました。

生徒は私たちを含め4人です。
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先生の足の開き具合から、熱血な指導ぶりが伝わってきます!!
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教材改定中には気づかなかった、思わず笑ってしまうような誤字脱字も見つかり、終始楽しい授業でした。(笑

ほぼ2時間に渡る2コマ分の授業を終えた末、先生役、生徒役で教材について、直したほうが良い点などの意見を交換し合いました。模擬授業後は、その反省点を基に修正を加えて教材改定はひと段落です。

感想

教材改定や模擬授業は、物事を客観的にとらえることや使う人の身になって論理的に考える思考を養うことができるので、インターン生の私にとって、大変役に立ち、自分の中で成長を感じました。

おサイフケータイの教材改定に関わり、おサイフケータイについて詳しくなることができたので、この機会にわたしもおサイフケータイユーザーになりました。

実際に使ってみると、やはり財布を出さずにすぐ支払いができるという点やポイントが貯まるという点で便利で、利用に満足しています。

おサイフケータイを利用できる場所がまだ少ないというのが難点ですが、面倒な支払い作業を簡単にしてくれるおサイフケータイはこれからもっと普及していくことでしょう。

(written by Sukekawa)
posted by ideamix at 20:58| 教材開発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月06日

ケータイリテラシー教材改定

弊社では、ケータイリテラシーの教材開発事業に取り組んでいますが、現在はこれまでに作成した教材のたたき台を実際の教育現場で使用できるように教材改定を行なっています。

インターン生として入社して、この教材改定を始めてから1ヶ月が経ちました。
ケータイのマナーに関する単元の改定作業が終了したので、教材改定前後のイメージと、教材改定までの流れを紹介します。

教材改定前後のイメージ


改定前改定後
ブログ_教材改定_画像1_081006.jpgブログ_教材改定_画像2_081006.jpg


教材改定までの流れ

教材改定は単元ごとに次のような流れで進めていきます。

・過去の模擬授業の動画をチェック
 過去の模擬授業の動画をチェックするところから始めます。
 教材の中からわからない単語や難しい仕組み等、不明点をピックアップして解決します。

・内容の理解度をチェック
 社長に単元の目標と全体の流れを説明し、内容を理解できているかチェックしていただきます。

・模擬授業の準備
 指導案、時間配分、板書内容をイメージします。
 質問されそうな単語の意味も調べておきます。

・模擬授業
 模擬授業を行ない、教材の使用感を確かめます。

・フィードバック
 授業を受けた感想、教材に対する意見等を話し合います。
 それを元に改善点リストを作成します。

・教材改定作業
 中学生や高校生が理解しやすいような説明、課題にします。
 教師が授業をしやすいような解説にします。
 見やすいようにイラストを入れたり、書式を整えたりします。

以上が教材改定までの流れです。

感想

さて、1つの単元の改定作業を終えて、感じたことをお話ししたいと思います。

印象に残っているのは模擬授業です。
生徒役の人が恒例の人格分裂をして授業は行なわれました。
今回、初めて授業をする側になってみて、すごく個性的な性格の生徒に笑ってしまい、授業が中断しそうになりました(笑)

そんな楽しい模擬授業とは反対に、フィードバックではかなり真剣に話し合いました。
そして、フィードバック内容を元に、イラストを加えたり、難しい内容は会話文にしたり、説得力があるようにリサーチ結果を探したり、理解度を上げるための○×問題を作ったり・・・

やってみて感じたことは、教材改定に正解はない、ゆえに終わりがない、ということです。

ほしいデータが見つからないとき、どこで探すのを諦めて改定作業の方向性を変更するか。
リサーチ力が未熟で、諦めの悪い私は、非常に多くの時間を費やしてしまいました。
こうして、予定していた作業時間は大幅にオーバーしました。
苦戦はしましたが、それでも、1つ目が完成して一安心です。

今後も、細かくやる部分と大まかでいい部分のバランスを考えながら、教材改定に奮闘したいと思います。

(Written by Kuji Marie)
posted by ideamix at 15:40| 教材開発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月28日

ケータイリテラシー授業@和田中学校(2〜3時間目)

1時間目はこちら

2時間目「個人情報を守ろう」
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そろそろ授業に慣れてきたところで、重要な個人情報のお話です。

個人情報という言葉はほとんどの生徒さんが知っていました。では具体例を挙げてみようということで、一人の個性豊かな和田中のボランティアさんに前に出てきてもらい、その人に関する個人情報を考えてもらいました。

出身地、年齢、性別、よく行くお店・・・たくさん挙がりました。今度はそれらの情報をもとに生徒さんが探偵になってその先生を探すことに。

そしてグループごとに捜索方法をまとめて発表してもらいました。これまた、どのグループも個性を発揮してユニークな捜索方法を提案してくれました。

こうして個人情報とは何かを学んだあと、次に考えたのは個人情報を提供することの危険性です。様々なケースを想定し、どのようにすれば安全なのかを考えられたと思います。

生徒さんが積極的に発言していたのが印象的でした。


3時間目「携帯電話と上手に付き合おう」
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この単元では、ケータイと心の関係という視点から、自分とケータイの関係を見直して、ケータイと上手に付き合うためにはどうすればいいかを考えました。要は、ケータイに振り回されないようにしよう!ということです。

3時間目でだんだん疲れてきているであろう時間帯にもかかわらず、グループでの話し合いはどんどんレベルアップしました。

例えば、ケータイを持つことのよい点、悪い点の発表では「ケータイを持つと人間の基礎能力が低下してしまう」といった意見が中学1年の男子から挙がりました。他にも本当に中学生なのか?!と疑うほどの素晴らしい意見ばかりでした。

そして、中高生にとってトラブルの原因となりやすいメールの返信について考えました。

メールの返信は何分以内にするのがマナーなのか。今ケータイを持っていない生徒さんも、持っていると仮定して考えてもらいました。

生徒さんの答えは様々。そう、それでいいのです。メールの返信は、ごはんやお風呂、それから寝る時間といった普段の生活に影響するほど無理はしなくていいわけです。

そして「そもそもメールとはどんな風に使うものなのか」を説明しました。まだ実体験としてはわからなくても、みんな何かしらを掴んでもらえたと思います。これからも携帯電話と上手に付き合おう!


最後に

というわけで、この日の授業はおしまいです。みんな最後まで一生懸命参加してくれて、充実した授業となりました。これも学生ボランティアさんや保護者の方の協力があってこそ、だと思います。

生徒さんにとって、今回の特別授業が“ケータイについて考えるきっかけ”になっていただければ幸いです。私たちもこの授業を振り返って今後の教材開発に活かしたいと思います。

本当にありがとうございました!!
(written by Kuji Marie)

【関連記事】和田中の取り組みに関しては下記記事もご参照ください。

『校長先生になろう!』その1・2
http://blog.idea-lab.net/article/94117704.html
http://blog.idea-lab.net/article/94118753.html

杉並区立和田中学校「よのなか科NEXT」見学 その1・2
http://blog.idea-lab.net/article/95500566.html
http://blog.idea-lab.net/article/95500764.html

New Education Expo 2008 地域の教育力の再生の巻
http://blog.idea-lab.net/article/100229567.html
posted by ideamix at 10:59| 教材開発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ケータイリテラシー授業@和田中学校(1時間目)

8月25日。
杉並区の和田中学校において、アイディアラボで現在制作中のケータイリテラシー教材を使った授業をおこなってきました。

この授業は和田中学校の地域本部が主催する『サマスぺ』のなかの1つの授業であり正規の授業というわけではないので、生徒さんの参加も自由という形式のものです。要するに夏期特別講座ですね。

夏休み中にもかかわらず、10人以上の生徒さんに参加していただきました。授業のテーマはケータイにまつわるお話。今日はその授業内容を紹介したいと思います。

1時間目「1円ケータイの謎にせまる」
1jikanme.jpg
自己紹介をしたら、いよいよ授業開始です。

なぜ高機能のケータイ端末が1円で販売できるのか。

その謎を解明すべく、まずはケータイにかかわっている人たちの役割を学んでもらいました。役割を理解してもらうために、生徒さんに前に出てきてもらって、
  • 携帯電話メーカー
  • 通信事業者
  • 販売代理店
  • 消費者
の4役を演じてもらいました。

この4者の間で、お金とケータイ端末をやり取りしてもらい、どのようにしてケータイ端末が消費者の手に届くかを理解してもらいます。このやり取りをわかりやすくするためにかわいいお札も作りました。
osatu.jpg

まずは通信事業者が携帯電話メーカーからケータイを○○円で買って、つぎにそれを販売代理店が○○円で買って、最後は消費者の手に届く・・・。

こうすることでケータイとお金の流れをイメージしてもらえたと思います。実際、生徒さんたちは「ボクは○○円儲けた!」とか、「うちは損した!」と言って盛り上がっていました。

さて、1円で販売するときに発生する損失分をどのように補うのか。これが今回のポイントです。少し難しい内容でしたが、みんな一生懸命考えてくれました。

結論としては、1円ケータイの謎を解く鍵は「販売奨励金」にあり!です。

販売奨励金があるか否かによって、ケータイ端末の値段や月々の基本使用料が異なるということも知ってもらえたので、生徒さんが今度ケータイを買うときの参考にしてくれるといいなぁと思いました。

2時間目に続く

(written by Kuji Marie)
posted by ideamix at 10:41| 教材開発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月03日

ケータイ教材 授業スキル向上の巻

ひまわりとR2

本日は5月中旬ごろに作成したケータイリテラシー教材「料金プラン@〜通話プランの仕組み〜」の模擬授業を行いました。

今回からまた2人体制になったので「先生役」と「生徒役」に分かれての模擬授業です。本日「生徒役」のスタッフには5つくらい人格を分裂してもらい(笑)、色々な意見・回答を出してもらいました。

さて、この模擬授業の目的ですが、これまでは
模擬授業を行い、実際の時間配分の感覚や、教材に論理的な飛躍はないか、教師が生徒を誘導するに足る情報があるか、目標が達成されているか、などを細かくチェックし、それを教材にフィードバックしていきます。(ケータイ教材開発 模擬授業の章

ということに主眼をおいて行っていましたが、7月〜8月ではさらに「授業スキルを向上させる」ことも目的に追加することにしました。

なぜ授業スキルの向上なのかというと、実は8月下旬ごろにある中学校でこのケータイリテラシー教材を使って授業をするかもしれないからです。

まだ正式に確定したわけではありませんが、少なくとも授業に参加した中学生に「この授業に出てよかった」と思ってもらえるように準備しておきたいと思います。

(written by m.end)
posted by ideamix at 16:35| 教材開発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月13日

ケータイ教材開発 模擬授業の章

インターン生が模擬授業を行っている様子

 ケータイリテラシー教材開発が着々と進んでいます。現状、紙ベースのワークシート形式で作っていますが、実際に授業として成立するかどうかを確認するために、事務所のホワイトボードを使って「先生役」が教材をもとに「生徒役」に対して講義を行う「模擬授業」を行っています。これまで2人でやってきた作業ですが、最近になってインターン生が来てくれるようになって、ずいぶん授業が活発になりました。

 教材開発は次のようなステップで進んでいきます。まず初めに、その教材を通じて生徒に何を学んでほしいのか、どういうアクションを取ってほしいのかという目標設定を行います。続いてその目標をどうすれば達成できるか、具体的な設問にブレイクダウンしていきます。このとき、なるべく生徒自身に考えさせて、自分自身の問題としてとらえてもらえるように工夫します。そうして設問と解答例を用意したら、それをもとに模擬授業を行い、実際の時間配分の感覚や、教材に論理的な飛躍はないか、教師が生徒を誘導するに足る情報があるか、目標が達成されているか、などを細かくチェックし、それを教材にフィードバックしていきます。

 模擬授業では教える対象である中高生を想定しなければならないので大変です。何しろ私たちと彼らの知識、スキル、常識はまったく異なるのですから・・・。本当に自分たちの設定した問題で、こちらの意図した答えが生徒から出てくるのか、本当に想定している通りの流れで授業を進めることができるのかというと、たいていNoです。教材開発は一日にして成らず、ですね。

 しかも、まだまだスタッフの少ない弊社では生徒役が人格を分裂させなければなりません(笑)。ひとつの設問に対して、生徒役はさまざまな生徒を同時に演じ、いろんなスタンス、考え方の生徒の意見を出さなければならないのです。それはもう、男女問わず、マジメな子、マセた子、ボケの子、ツッコミの子・・・などなど。これは、正直授業を1つやるだけで頭をまわしすぎてへとへとになります。インターン生が来てくれて本当によかった・・・。

 教師役も大変ですよ、何しろ突拍子のない生徒役の意見をいちいちフォローして、しかもそれらをまとめて授業の目標を達成できるように誘導しなければならないわけですから。弊社代表は予備校講師でもあるので、そのあたりの技術には脱帽です。もっとも、実際に学校で授業をしていただくことになる先生方は私たちのようにモバイルを生業にされているわけではないので、基本的に教材に書いていること以外の情報はもっていないものと想定せざるをえません。そこで、「これは一般の先生にはハードルが高すぎるんじゃないか?」「どうすれば先生がここをうまく誘導できるか、生徒の意見をフォローできるか」といったところも大きな論点となります。

 模擬授業の様子はWeb Cameraで撮影して保存し、いつでも授業を見直せるようにしてあります。ここで活躍しているWeb Cam君は弊社ではR2D2と呼ばれています(笑)。あの愛らしいマスクで教師にオートフォーカスし、教師の後を追っていくのです。

 そんなわけで面白おかしく授業をやっていますので、一緒に模擬授業に参加して、新たな視点を提供してくださる方を弊社では大募集しています!もちろん教師役でも教師役でも大歓迎です。携帯電話の使い方の勉強にもなって、一石二鳥ですよ!(ちなみに私は、料金プランの教材を作ろうと各社の料金プランを調べて比較していたとき、自分の加入しているプランが必ずしも自分にとって最適ではないことに気付かされました。あわててプラン変更してしまいました・・・。)

 ご応募はこちらから。お待ちしております。


(written by tomoya)
タグ:雑談
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2008年06月12日

New Ecudation Expo 2008 情報モラル教育の巻

 土曜の午後のセミナーは情報モラル教育に関するものでした。弊社ではケータイリテラシー教材の開発に取り組んでおり、その参考になるのではないかと考えて参加させていただきました。

 前半は滋賀大学教育学部の宮田仁先生による講義で、子供たちがケータイを使うことでどんな問題に巻き込まれているか、どんな問題が発生しているかという現状をご紹介いただきました。後半は松戸市立馬橋小学校の佐和先生による講義で、総務省の開発した教材である「伸ばそう ICTメディアリテラシー」の実践例をご紹介いただきました。ここでは、前半の宮田先生のお話を聞いて考えたことなどを述べようと思います。

 宮田先生は講義を通じて、プロフや無料ゲームサイトなどの事例を紹介し、子供たちが今どのようなリスクにさらされているのかをわかりやすく、具体的に説明していらっしゃいました。そこで見られるリスクは、知らないうちに子供たちの個人情報が漏洩する、犯罪に巻き込まれる、過度のケータイ(ネット)への依存がみられるなどさまざまですが、いずれも大変深刻な状況です。

 そして、ケータイリテラシーの教育でとても難しいのが、生徒の心理をきちんと読み取らないと知識を身につけさせることはできても具体的な実践にうつさせることはできない、ということです。2つの例を紹介しましょう。

 例えば、「不当請求メールが来たときには親に相談しなさい」と生徒に伝え、わからせたとしても生徒はそれを実行に移せない場合があります。それは例えば、そのようなメールが来たことを告白すると、親に「インターネットで変なサイトを閲覧するからいけないんだ」と言われてケータイを取り上げられてしまうのではないかと生徒が考えているからです。

 したがって、宮田先生は家族の中でケータイに関するルールをもうけるのはよいことだけれども、決して親は子供のケータイを取り上げるというような約束をしてはいけない、と仰っています。それよりも、何かがあったらすぐに相談し合えるような関係を築くことが大切であると。

 また別の例として、チェーンメールが取り上げられていました。子供たちの大多数はすでにチェーンメールを転送してはいけないということを知っているようです。ところがわかっていても転送するような子供が一定の割合で存在します。それはなぜでしょうか。実は、チェーンメールを送ってくる人はたいてい親しい友人であり、その友人との人間関係に配慮しているというのです。自分が転送を止めてしまったことがきっかけで、その友人との関係に亀裂が入るのを恐れているわけですね。

 このように、頭ごなしに「対策」を子供たちに訴えても効果は高くありません。子供の心理を十分に把握し、彼らがその対策を実践に移せるようなサポートや環境づくりを、私たち大人が果たせるようにならないといけないのです。

 もう1つ、私が個人的に難しいと思うのは、生徒たちは幼いころからケータイに触れていて、ネットとリアルの境界をあまり意識しないまま育っているという点です。というのも私たち大人は、ある程度までリアルの世界だけを生きて、そこでモラルやコミュニケーションといったものを身に着けてから全く別の領域であるネットの世界に入りました。だから、リアルで学んだことをネットの世界でも暗黙の了解として応用し、守ることができるのです(できていない例も多々見受けられますが)。

 一方で子供たちは、リアルで一人前のモラルやコミュニケーションを身に着けることがないまま、いきなりリアルと同じような感覚でネットに入り込んでいます。そして我々のような世代よりも、彼らの中ではリアルとネットの境界が曖昧だと考えられます。それゆえに、ネットの世界の出来事をリアルの世界の出来事に対応させて考えることができていないのではないでしょうか。

 宮田先生が仰っていた「プロフに自分の顔写真を載せることは山手線の中吊り広告に自分の顔写真を載せるのと同じことだ」という例は非常にわかりやすく、そのようにリアルと対応付けてリスクを説明することはとても説得力があると感じました。恐らくリアルとネットを明確に区別していない子供たちにしてみれば、そのような「対比」が可能という感覚すらもっていないのではないでしょうか。子供たちにケータイリテラシーを身につけさせるには、そのような「リアルとの対応づけ」を示していくことが大切かもしれません。

 宮田先生はケータイは使い方によっては効果的な学習ツールになる可能性があり、実際にご自身でもそのようなシステムの開発をされているそうです。子供に携帯電話を持たせることを禁止するような動きもみられる昨今ですが、すでにこれだけ携帯電話が普及してしまっている現在、子供たちが携帯電話をうまく使いこなして自らにとってプラスにしていけるように、教育という切り口から解決策を探っていこうと思います。


(written by tomoya)
posted by ideamix at 17:04| 教材開発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月01日

教材開発

 弊社では、すでに中高生の大多数(*)が保有している携帯電話の使い方について、子供たちが体系的に学ぶ機会を与えられていないために、携帯電話に関わるさまざまな問題が引き起こされているのではないかという仮説を立て、実際に学校教育で子供たちに携帯電話の使い方について学んでもらえるような教材の開発に取り組んでいます。

 (*モバイル社会研究所の『中高生及び保護者等の携帯電話利用実態調査レポート』によれば2005年10月〜2006年1月の調査で中学生の33%、高校生の96%が携帯電話を保有している。)

現在のところ学校現場、主に総合的学習の時間で使用していただけるような教材をイメージしています。


(written by tomoya)
posted by ideamix at 00:00| 教材開発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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