2008年12月25日

学校制度、教育制度、生徒の取り巻く環境に関する調査結果(その3) - PISA 2006 Executive Summary 日本語訳&要約

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学校の人材

充分な教師人材の供給や、教育資源の質は、生徒の積極的な成果に結びついており、有利な経済的背景がある生徒はより良い教育資源を手に入れることができるという事実につながっていました。

・教師不足の影響
一人の教師あたりの生徒の平均的な数は、10人以下がポルトガル、ギリシャ、ベルギー、イタリアなどで、20人以下がメキシコ、ブラジル、チリ、コロンビア、タイ、マカオなどです。教育資源の不足が教育の妨げとなっているという報告がインドネシア、ロシア、モンテネグロ、コロンビアなどで頻繁にされました。一方で、日本、スイス、オーストラリア、台湾などではそのような報告は極めて少ないという結果になりました。


家庭環境

PISA2006の結果からは、学校での悪い成績は必ずしも不利な家庭環境に原因があるといえません。しかし、家庭環境を生徒ごとの経済、社会、文化状況から判断すると、家庭環境は成績に最も影響を与える要因のひとつです。各国で、家庭環境に恵まれていればいるほど、生徒の能力が良いという傾向がみられました。


社会経済的背景の影響

不利な社会経済的要因の多くは、短期間で直接的に国や学校の教育政策に影響を与えるものではありません。しかし、社会経済的背景を考慮に入れて再計算した場合と入れない場合で、成績に関わる学校要因が異なることが調査で分かりました。

要因は以下のようになります。 

社会経済的背景を考慮に入れた場合、成績にかかわる学校要因

・ 全教科で能力別クラス分けをしていること
・ 入学する際に高水準の学術的選択
・ 学校の成績のデータが公的に公表されたかどうか
・ 生徒が科学、数学、言語学習に費やす時間の学校平均
・ 生徒の科学学習を推進させる学校の活動
・ 予算運用に高い自主性を報告した学校の教育制度

社会経済的背景を考慮せずに成績にかかわる学校要因

・ 政府からの資産レベル
・ 地域で生徒の競争がされている学校が1つ以上あること
・ 教師資格をもった教師の不足
・ 学校における教育資源の質


このPISA2006の結果から、生徒の成績に関わってくる学校や教育制度について見直す機会になれば良いと思います。


(Written by Sukekawa)
posted by ideamix at 14:39| 教育像の探求 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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